琵琶湖の東南に市町村合併以前は甲西町と呼ばれていた古刹、善水寺がある。 今は湖南市と名を変え、天台宗派で国宝建造物をもつ「善水寺」「常楽寺」「長寿寺」の 三ヵ寺を湖南三山と呼び観光面でのPRをしており、それまでは知名度が御世辞にも高いとは 言えなかったこの土地に、今では秋になると紅葉の名所として多くの観光客で賑わう。 今回はそんな湖南三山を巡ってみた。 最初に向かった先は善水寺。 名神高速竜王ICを降り、南下すること20分。 小高い山の中腹にきれいに駐車場の整備されたお寺が現れる。 この日は境内の整備工事が行われており、行者堂と呼ばれる境内北側の 整備をされていた。 | |||
善水寺 | |||
ご住職に案内されて早速本堂へ向かい、簡単に善水寺のお話を拝聴する。 この本堂こそ国宝に指定されている南北朝時代に再建された、入母屋造り・桧皮葺のお堂で お堂正面七間、奥行き五間という立派なお堂である。 | |||
善水寺本堂 | |||
この堂内でまず目をひくのは外陣に安置されている二躰の仁王像である。 通常は山門にどっしりと立つ仁王像が、ここでは堂内両脇にいらっしゃるのである。 ご住職に話を聞いたところ、戦後にこの仁王像を修理すべく山門から仁王像を持ってきたのだが、 その山門のある場所がこの山の麓で、かつ谷のようになった所に建っており、大雨の被害で山門が 流されてしまったことにより帰る場所がなく外陣に安置されているそうだ。 身の丈280cmを超える仁王像を堂内で拝見するというのも、なかなかない経験である。 | |||
善水寺本堂 | |||
内陣へ入ると秘仏本尊薬師如来の安置された厨子を囲むように、 3段になった須弥壇に重要文化財指定の仏像がずらりと並ぶ。 このご本尊の御開帳は33年に一度とか50年に一度と決まったものはなく、 次回の御開帳は未定なのだとか。 須弥壇には梵釈四天と呼ばれる、天台宗の基本形とも言える、梵天、帝釈天、四天王、 そして鎌倉期の十二神将が安置され、堂内を賑やかに飾る。 内陣の裏には兜跋毘沙門天、不動明王など、どれも美仏ばかり。 西国巡礼と絡めるなら観音正寺や長命寺などと合わせることも出来る。 仏像に会いに行くなら一度は訪れていただきたいワンダーランド。 また、境内にはその昔、桓武天皇がご病気の際に最澄がこの地で霊仏出現の 地水を以て病気平癒を祈祷し、献上されたところたちどころに平癒されたことから、 今でも境内には「善水」という水を汲みに来る方たちで賑わっている。 容器を忘れても本堂参拝後、水を汲むペットボトルを常備していただいているので、 汲んで帰ることが出来る。 | |||
善水寺「善水」霊水場 | |||
善水寺HP:http://www.zensuiji.jp/ 所在地:滋賀県湖南市岩根3518 電車:JR草津線「甲西」駅下車、湖南市巡回バス下田行き「岩根」下車徒歩10分 JR草津線「三雲」駅下車タクシーにて15分 拝観時間:9:00~17:00(12月から2月までは16:00まで) 拝観料:500円 休み:ナシ その他詳細情報は仏像ワンダーランドHPへ>>
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参拝日:2011/02/23 |
日本一のお寺好きが、日本全国の仏像やお寺、イベントなどの情報を分かりやすくご紹介します。主な掲載地域は奈良、京都、滋賀(湖北)、岐阜、愛知、三重が中心です。古刹、名刹、仏像に関しての拝観情報を紹介。西国三十三箇所巡礼、数珠巡礼も紹介します。
2011年2月26日土曜日
善水寺 まさに平安仏の宝庫!人里はなれた霊水の地【滋賀】
善水寺
四天王寺 憧れの四天王寺式伽藍配置に立つ【大阪】
四天王寺
2011年2月9日。 この日は大阪への見仏旅行として、水掛不動や一心寺、勝鬘院など 近鉄難波駅から比較的近い寺院を巡ることにした。 その中でも最も行きたかったお寺さんがこちら、四天王寺。 | |||
四天王寺 南大門から | |||
聖徳太子が建立した七大寺のひとつとしても有名で、 (四天王寺の他は、奈良県の法隆寺、中宮寺、法起寺、橘寺、京都府の広隆寺、 所在が分からない葛木寺の7つ) 寺院の建築などに興味がある人であれば一度は拝見したいのが、 この四天王寺式という伽藍配置ではないだろうか。 境内の中央に回廊に囲まれた中心伽藍があり、その中には南から北へ、 五重塔、金堂、講堂が一直線に並ぶ日本の建築様式としては最も古い、 飛鳥時代の代表的な伽藍配置を今に残しています。 | |||
四天王寺 境内図 | |||
四天王寺の起源は古く、蘇我馬子が建立したと伝えられる奈良の飛鳥寺とならび、 日本で最古、推古天皇元年(593)に建立されました。 その境内は広く、全てのお堂を巡るなら2時間ほど時間を取った方がいいでしょう。 実際に渡しも12時過ぎに到着し、四天王寺さんを出たのは14時を回っていました。 五重塔、金堂を含む中心伽藍は大阪空襲により焼失のため、昭和30年代に再建された 鉄筋コンクリート造りの建物。 木造ではないものの、その姿は創建当時の様式に近づけた造りとなっている。 | |||
四天王寺 講堂 | |||
金堂には本尊の救世観音、四天王が再建当時の彫刻家により造像されている。 講堂には阿弥陀如来、十一面観音を安置し創建当時の隆盛が想像できる。 | |||
四天王寺 五重塔 | |||
中心伽藍以外にも四天王寺は、南・東・西の各門、また、境内北側は空襲による被害にあっておらず、 お堂や石舞台が国の重要文化財に指定されている。 寺宝は、境内東の国宝館に展示されているが、 残念ながら展示替えのため、有名な白凰期の金銅仏や地蔵菩薩坐像などは 今回は意見できませんでした。 | |||
四天王寺 国宝館 | |||
様々なテーマで開催されておりますので、仏像好きなら国宝館の 展示内容も調べた上で参拝するといいかも知れません。 四天王寺HP:http://www.shitennoji.or.jp/ 所在地: 大阪府大阪市天王寺区四天王寺1-11-18 電車:JR大阪環状線「天王寺」駅から800m 市営地下鉄谷町線「四天王寺前夕陽ヶ丘」駅から徒歩500m 拝観時間:4月~9月8:30~16:30、10月~3月:8:30~16:00 拝観料:中心伽藍300円、宝物館200円、本坊庭園300円 休み:ナシ その他詳細情報は仏像ワンダーランドHPへ>>
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参拝日:2011/02/09 |
2011年2月19日土曜日
一心寺 10年に一度生まれる納骨の阿弥陀様【大阪】
一心寺
難波の水掛不動でお参りをした後、向かった先は「一心寺」 地下鉄で「四天王寺前夕陽ヶ丘」駅で下車。 その名のとおり小高い丘の上のようで、駅を上がると西には通天閣が頭を出していました。 向かう先はその手前の一心寺。 別名、お骨佛の寺とも呼ばれています。 お骨佛。。。そのまま読むなら骨の仏さん。 とまぁ、お骨佛の話は後にして、まずは境内へ。すると、驚きです! アートです!! お寺さんなのにアートなのです!! これ、一般的なお寺さんの入り口の箇所に当たります。 通称「山門」と呼ばれ「〇〇山 □□寺」などと書かれているあそこの部分です。 そして、その上に立つ2体の像は仁王像。 左の口を開けた象は「阿形像」、右のどっしり構えた方は「吽形像」。 こちらでは、まるでヨーロッパの彫刻作品のようなテイスト。 これってお寺さん?と一瞬見間違う造りになっています。 どうやら、こちらのご住職は建築家でいらっしゃるようで、 1997年に完成し、仁王像やその下に見える扉のレリーフも日本人作家さんの作品だそうです。 お寺さんとは思えない、このド派手なイメージは大阪独特の感性でしょうか。 まるで、美術館にでも来たかのような印象でちょっと腰が引けてしまいます… 通常、お寺の扉には「乳鋲」といって女性の乳房のような飾りがあるのですが もちろん、一心寺さんにもありました。ただし、そのままです。。。 あくまでも通常は女性の"乳房のような"飾りなのです。通常は。。。 これが一心寺さんの場合…このようなスタイルになります! やはりアートです! と、お寺さんに入る前から驚かされてばっかりですが、 境内は至って普通です。 いや、むしろこれだけのアートを見せられた後に、 境内に入ると、見慣れたお寺の境内も全くの異世界。 ピンとしたお寺さん独特の空気が立ち込めます。 そして、この一心寺さんは他のお寺さんとは少し違った方法で、 仏像を作ってみえます。 10年に一度あるものを集めて完成する阿弥陀如来。 それは、納骨です。 最初この話を聞いたときは、独特の恐ろしさを感じましたが、 遺族の側にたってみれば、親の骨が仏像となり後世にまで残る。 そして、多くの方に拝んで頂ける。 こうした姿に自分の大切が人が変わるのは素敵なことでしょう。 そのお骨佛が安置されているのは境内片隅の納骨堂。 雨の上がった平日の昼間も本堂より多くの人で賑わっていました。 この蝋燭の灯った奥に安置されているのがお骨佛。 最初に作られたのが明治20年。 以後10年ごとに集まった納骨で一体の阿弥陀如来を造るのですが、 この地域は、大阪大空襲によりそれまで出来ていた6体が焼失。 戦後1947年(昭和22年)から空襲で消失した残骸を集めて新たな一体を完成させました。 それから10年に一度というペースで今現在もなおお骨佛は造り続けられているのです。 撮影させていただいた写真では分かりづらいかも知れませんが、 正面にライトが当たっているのは第13期(H9~H18)に造立された阿弥陀様です。 毎日多くの参拝者が訪れ、お線香、蝋燭をあげていかれます。 その"すす"の付着や時代差もあり、年代の古いものほど、 灰色に黒く光っています。 チャコールグレーというべきか、黒光りというべきか、 恐らくこの寺院でしか生まれない「黒さ」がありました。 真新しい13期の阿弥陀様は、 これが納骨の色なのでしょう。柔らかな乳白色に彩色が綺麗に映えています。 後ろから40代くらいの姉妹が、 「正面がお父さんで、お母さんはどれだろう。」 そんな話が聞こえてきました。 彼女たちにとっては、両親の姿そのものがそこにあるのかも知れません。 お骨佛のお寺、一心寺。 一度は訪れて欲しいお寺さんです。 平等院HP:http://www.isshinji.or.jp/index.html 所在地: 大阪市天王寺区逢阪2丁目8-69 電車:JR大阪環状線「天王寺」駅から800m 市営地下鉄谷町線「四天王寺前夕陽ヶ丘」駅から徒歩500m 拝観時間:9:00~16:00 拝観料:ナシ 休み:ナシ
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参拝日:2011/02/09 |
2011年2月14日月曜日
法善寺 苔に覆われた露地の水掛不動【大阪】
法善寺
先日、大阪に行く機会があり、 難波の商店街の中で堂々と立つ緑の不動明王を拝見してきました。 大阪駅から南に位置するこの地域を「ミナミ」というそうです。 デパート、映画館、商店街などなど活気のある繁華街の中にポツンとそのお寺はあります。 お寺の名前は「法善寺」 この地域では「水掛不動さん」として親しまれています。 このお寺で千日ごとに法要をしていたことから、千日前という地名、通りが生まれたとか。 難波の商店街の中に位置するため、通常のお寺さんとは異なり、 ラーメン店とパチンコ店の間の道を入っていきます。 ここは「法善寺横丁」と呼ばれ東西に走る2本の路地には料亭やバーなど飲食店がたくさん。 そんな法善寺横丁を80メートルほど歩くと法善寺さんに到着です。 空襲により境内のほとんどは焼失してしまい、今は金毘羅堂と不動明王を残すだけ。 100年以上昔からこの地に立っている不動明王さんは、空襲にあっても崩れることなく この場所にずっと立ち続け、毎日多くの参拝客で賑わいを見せています。 その名のとおり、水を掛けて参拝するために全身苔むしたお姿でした。 お寺の方にお話を聞いたところ、 境内の井戸水を掛けるから苔が生えてくるんじゃないか。 そうおっしゃっていました。 この日は平日にもかかわらず、朝から参拝客が頻繁に訪れ不動明王に水を掛け、 脇侍の童子にも掛け手を合わす。 商売繁盛、恋愛成就などお祈りする人が絶えずいるからこそ、 苔が枯れて落ちることなく緑濃くびっしりと苔に覆われるのでしょうね。 山中の石仏ならともかく、一日中人が行き交う大阪の繁華街の中に、 こうした人々に愛された石仏があるというのは素敵なことですね。 難波にお立ち寄りの際は、少し小道にそれた法善寺の水掛不動さんへぜひどうぞ。 法善寺HP:http://www7.ocn.ne.jp/~houzenji/ 所在地:大阪市中央区難波1-2-16 電車:地下鉄御堂筋線難波駅下車 徒歩10分 拝観時間:屋外 拝観料:ナシ 休み:ナシ その他詳細情報は仏像ワンダーランドHPへ>>
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参拝日:2011/2/9 |
2011年2月12日土曜日
正法寺 乾漆造りのOK大仏さま【岐阜】
正法寺(岐阜大仏)
日本三大大仏といえば、奈良の大仏さま、鎌倉の大仏さま、そして… 岐阜の大仏さま。 (この3番目は、富山の高岡大仏さまなどと色々議論されております^^;) 今日は私の住む愛知県西部から車で40分。 お隣の岐阜県へ素敵な大仏さまにお会いしてきちゃいました。 戦国の武将、斎藤道三や織田信長の居城としても有名な岐阜城の ふもとにある「正法寺」というお寺さんなのですが、残念ながらせっかくの大仏なのに、 岐阜でも知名度が高くありません。 正法さんのお堂の中に、 大仏さまはお見えになります。 像の高さは、なんと東大寺よりも1メートル低く、 鎌倉の大仏さまより2メートル高いお姿。 なんと身の丈13.7メートルの大きな大きな大仏さまです。 専門的なところですが、実は日本最大の木芯乾漆仏なんです!! ※木芯乾漆造り…白凰から天平時代にかけて流行した技法。木で作った土台の上に、漆に浸した麻布を貼る技法。木彫りのように削るというマイナス作業ではなく、漆を盛っていくというプラスの作業。興福寺阿修羅像などが乾漆仏の代表作といえよう。しかし、高級な漆を使うというこの技法は、長続きせず平安期には一木造といった木造が主体となりこの技法は廃れていった。 小顔で指先はほっそりしていて、どこか女の子っぽい。 まるで「なんでもOK!心配しないで。」そう言ってくれているかのような優しいお顔。 そんな素敵な大仏さまにお会いしてきました♪ 正法寺HP:http://www.gifu-daibutsu.com/index.html 所在地:岐阜県岐阜市大仏町8 電車:JR岐阜駅または名鉄岐阜駅から岐阜バス「N80高富」行 他、行先番号「N32」~「N86」の岐阜公園・高富方面行き及び「市内ループ左回り」で15分 片道200円 「岐阜公園・歴史博物館前」下車 徒歩5分 拝観時間:9:00~17:00 拝観料:200円 休み:ナシ
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参拝日:2010/4/15 |
聖林寺・飛鳥寺・岡寺・橘寺・石舞台古墳巡りの旅【奈良】
奈良:聖林寺・飛鳥寺・岡寺・橘寺・石舞台古墳
今回の目的地は、平城遷都1300年祭で盛り上がりを見せる奈良。 仏像好き&お寺好きには、たまらない仏像ワンダーランドです。 そんな今回は、2泊3日での見仏満喫プランを計画。 自宅から車を走らせること2時間30分。 まず、最初の目的地は奈良県桜井市の聖林寺(しょうりんじ)。 仏像好きには堪らない美人の十一面観音さまがいらっしゃいます。 本堂には地蔵菩薩さまがいらっしゃるのですが、その脇の階段を上がると 観音堂に到着です。 聖林寺の観音さまは観音グループの中でも、3本の指に入る美人さ。 スーパーモデルがこの方です。 拝観はガラス越しで光が反射してしまうので、寺務所でお堂の扉を閉める許可を頂くのがポイントです。 当日のお願いでしたが快諾いただき、真っ暗なお堂の中、スポットライトに照らされた観音様と私だけという 素敵なツーショットタイムを実現できました。 | |||||||
聖林寺 | |||||||
聖林寺を後にして向かうは、仏像ルーツといえる明日香村。 この地で最初に参拝するのは、日本最古のお寺「飛鳥寺」 飛鳥寺というよりも、飛鳥大仏といったほうがピンと来るかもしれません。 | |||||||
飛鳥寺 | |||||||
大仏さまは日本最古の銅造釈迦如来坐像。 有名な東大寺や鎌倉の大仏様よりもずっと古く、7世紀初頭に 鞍作鳥(くらつくりのとり)により作られました。 二度に渡る火災により当初の部分は顔の上半分、左手、右手の一部しか残っておらず、 後の部分は全て後の補修によるものです。 キズだらけの痛々しいお顔ですが、飛鳥仏を象徴するアーモンド形の目が特徴です。 法隆寺のお釈迦様も同じような目をされています。これが飛鳥時代の特徴なのです。 少し右を向いた飛鳥寺の大仏は、仏教も確立されていない時代に出来上がった。 当時の人は、どんな気持ちでこの大仏さまと向き合ったんでしょうね。 |
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飛鳥寺飛鳥大仏 | |||||||
飛鳥寺をあとにして、向かうは岡寺。 飛鳥寺の東の山の上にあるので車なら10分もかからないと思います。 ちなみに私は、自転車で回ったので20分くらい必死に漕ぎ続けました。。。 岡寺はその名のとおり丘の上にありますので、車かバスがおすすめです。 |
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岡寺山門 | |||||||
今回はご本尊の如意輪観音様のご開帳。 内々陣の扉から間近に御本尊様を拝見することが出来ます。 高さ約4.6mと言われる巨大な坐像。 驚くことは、これがインド、中国、日本の三国の土を混ぜ合わせて作った塑像であると言うこと。 もちろん日本最大の塑像です。 (※塑像…簡単に言えば紙粘土のようなものです。) 補修は多いのですが、それでも奈良時代に作った塑像が今も残っていることは、 この地に住む人々の厚い信仰心が伺えます。 大事に守られながら補修をし、後世に残していく。素敵なことですよね。 ちなみに岡寺は、日本で最も古い厄除け霊場でもあります。 唇とアイラインに僅かに残る丹朱が完成当時のお顔を創造させてくれます。 それにしても、さすがのホワイトボディ…高さ4メートルの塑像を作り上げるなんて驚きですね。 |
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左奥が岡寺本堂 | |||||||
初日の明日香巡り最後のお寺は橘寺。 聖徳太子が建立したと伝わる由緒あるお寺さんです。 明日香のメジャーお寺巡りは、この他に川原寺があるのですが、 レンタサイクルやバスでも十分に回れる範囲内にあるのが魅力の1つ。 古墳好きな方は高松塚をコースに入れても一日でぐるりと回れますよ。 さてさて、そんな橘寺さんの周囲はイチゴ狩りがピークらしく、 いたるところにビニールハウスが建てられていました。 こういったレジャー系には目を向けず岡寺から自転車で20分ほどで到着です。 本尊は聖徳太子像と如意輪観音さまのダブル本尊。 やはりこちらに参拝に来たら如意輪さまにお会いするべきです。 お寺右脇の観音堂にいらっしゃるのですが、この「如意輪」と言うのが、私の仏欲を刺激します。 観音像には色々な救いの対象があるのですが、この如意輪さまは 「なんでもオッケー」という全ての願いをかなえる如意宝珠という、 4次元ポケット的アイテムをお持ちです。 そんな如意輪観音さまは座り方で見分けが容易につきます。 見分けが付かないのは岡寺さんと滋賀の石山寺の如意輪観音様くらいでしょう。 右脚は膝を崩し足の裏を重ねた輪王座という座り方です。 そして、6本の腕のうち、右手の1本は頬に手を当てるというなんとも、自然体の観音様です。 そんな如意輪観音様ですが、橘寺さんの観音さまはサイズが大きめ。 静かな境内に肩の力が抜けたお姿で座っておられます。 「長旅お疲れ様~~」そんな声が聞こえてきそうなリラックス系仏像です。 | |||||||
橘寺入り口 | |||||||
これで、1日目の奈良旅行は終了。 2日目は奈良市内に場所を移しました。 なが~~くなりすぎたので、続きはまたいつか。 とにかく飛鳥は年に1度は訪れたい町です。 古墳好きな方にも、たまらない観光スポットでしょうね。 とりあえず橘寺さんから近いので、帰りによりました。 石舞台古墳です。 それでは、各寺院の情報です。 多くなってしまいますたが、ご了承下さい。 聖林寺HP:http://www.shorinji-temple.jp/ 所在地:奈良県桜井市下692 電車:近鉄、JRともに「櫻井駅」下車、南へ2km。 バス:桜井駅南口から多武峯又は談山神社行き10分聖林寺前下車すぐ お車:国道165号線薬師町交差点 南へ1.5km(有料駐車場あり) 拝観時間:9:00~16:30 拝観料:400円 休み:ナシ
大きな地図で見る 飛鳥寺HP:ナシ 所在地:奈良県高市郡明日香村飛鳥682 交通:近鉄橿原線橿原神宮前駅から奈良交通バス飛鳥駅行き「赤かめ」(明日香周遊)で19分、 飛鳥大仏前下車すぐ 拝観時間:9:00~17:15(3月~10月は16:45迄) 拝観料:300円 休み:ナシ
大きな地図で見る 岡寺HP:http://www4.kcn.ne.jp/~balance/ 所在地:奈良県高市郡明日香村岡806 電車・バス:近鉄 橿原神宮前駅 東口より奈良交通バス「岡寺」下車、徒歩5?10分。またはタクシー。 お車:大阪方面から...... 近畿自動車道 ? 阪和自動車道 美原JCT ? 南阪奈道路ー大和高田バイパス ? 国道169号線経由 明日香村・吉野方面へ(灘波からだと大体40分?50分程度です) 名古屋方面から... 郡山インターをおりて国道24号線を南下、明日香方面へ(郡山インターから40分?50分ぐらいです) 拝観時間:8:00~17:00(2月~12月は16:30迄) 拝観料:300円 休み:ナシ
大きな地図で見る 橘寺HP:ナシ 所在地:奈良県高市郡明日香村橘532 電車・バス:近鉄橿原神宮駅下車「岡寺前行」バス10分、「岡橋本下車」徒歩3分 又は近鉄吉野線「飛鳥駅」下車。橘寺へ徒歩30分 拝観時間:9:00~16:30 拝観料:350円 休み:ナシ
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参拝日:2010/5/11 |
2011年2月10日木曜日
平等院 寒波襲来!雪化粧の鳳凰堂【京都】
平等院
大晦日の12/31に宇治の平等院へ2010年最後のお参りに行ってきました♪ そう、10円玉の裏側に刻印されているあの鳳凰堂です! この日はあいにくの雪だったんですが・・・ いやぁ~綺麗でした。 一度は見てみたいと思った平等院の雪景色。 年末に襲った寒波が思わぬ幸運となりました。 境内に到着し、鳳凰堂の内陣を拝観。(別途300円必要です。) (この時はまだサラサラと雪が舞っているだけだったんです。) 平安時代後期に活躍したスーパー仏師「定朝(じょうちょう)」の作である 丈六の阿弥陀様がいらっしゃいます。 この作品を足がかりに「定朝様」という仏像のスタイルが 確立されるほど偉大な仏師です。 2010年一年間の感謝の気持ちを込めてお祈りし、 外へ出ると大雪!! 急いで別館の宝物館を拝観し外へ出てみると... もっと大雪!! そして、宝物館から鳳凰堂側へ回ると なんとも素敵な雪景色に変わっていました~~♪ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ほんの1時間ほどで鳳凰堂は、 まるで白鳥のようにきれいな翼を広げてくれました。 雪の平等院鳳凰堂 あまり雪の降らない京都南部ですが、だからこその奇跡の風景。 極楽浄土ですねぇ~^^ 平等院HP:http://www.byodoin.or.jp/ 所在地:京都府宇治市宇治蓮華116 電車:JR奈良線で「宇治駅」下車、東へ徒歩10分。 京阪電鉄宇治線で「京阪宇治駅」下車、徒歩10分。 お車:大阪方面から...... 名神高速「大山崎」ジャンクションから京滋バイパスに乗り換え 「宇治西」インターから京滋バイパス側道を直進 名古屋方面から... 名神高速および新名神「瀬田東」ジャンクションから京滋バイパスへ乗り換え 「宇治東」インター出口左折 拝観時間:8:30~17:30 拝観料:600円(鳳凰堂内は別途300円) 休み:ナシ ちなみに、この後高速道路が通行止めになり、 我が家(愛知県岩倉市)まで片道7時間、1月1日1時半に到着しました~。 冬の高速は事前のチェックも必要ですね。。。
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参拝日:2010/12/31 |
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